HOME > BLOG > STAFF BLOG

blog

  • STAFF BLOG
  • SELECT BEPPU BLOG

STAFF BLOG

BEPPU PROJECT Collageの番外編「タケトモコ アーティストトーク」


12月9日(木) 夜7時からplatform 01(別府市元町8-3 (ソルパセオ銀座内)においてトークイベントが開催されました。
このトークイベントはBEPPU PROJECT Collageの番外編、世界で活躍するタケトモコ さんのアーティストトークです。
トモコさんは、はじめて別府に来たとのことで、2泊3日と短い滞在でしたが、別府を堪能していただいたようで、「また、是非、ゆっくりと来たい。」と、おしゃっていただきました。
この日は、冷え込む夜でしたが、32名の方が参加され、貴重な時間を共有することができました。トークは、これまでの制作活動についての話と参加者からの質問で、約2時間があっという間に経ちました。


トモコさんは、大阪生まれ、オランダ・アムステルダム在住の現代美術家。ヨーロッパ各地で衣食住をテーマにワークショップやパフォーマンスを複合させた、人々の間にコミュニケーションを生みだすプロジェクトを展開されています。
会場のプロジェクターから最初映し出されていた写真は、みんなで手作りの無農薬・有機栽培を調理したものを囲みながら食事を楽しんでいる様子で、私は、この写真にトークの内容が集約されているように思いました。

これまでの活動内容
1997年 「ダッチワイフ/ダッチ・ライフ プロジェクト」
1998年 「チコ・トコプロジェクト」
2003年 「ホームレスホーム・プロジェクト」
詳しくはHP http://www.tomokotake.net/

美術館で展示をするだけでは、経験できない数々のエピソードを語っていただき、ありがとうございました。
現在、東京都現代美術館で行われている「オランダのアート&デザイン新言語」2010年10月29日(金)~2011年1月30日(日)に参加されており、12月19日(日)は、ワークショップとシンポジウムが行われるとのことです。
参加してみたいですね。

トモコさんの印象は、人間として女性としてのたくましさを感じました。
常にプロの美術家としての意識をもち、「美」を追求する姿勢が大変魅力的でした。
「信じることに執着し、『しつこく。』あきらめずに挑戦し続ける。求められたら、スナフキンのようにどこにでも行きます。」と熱く語っていました。
お別れの際、トコモさんと握手をしましたが、とてもやわらかく、ふくよかで、暖かくて、心の広さと深さが伝わりました。また、お会いしたいです。トモコさん、別府にまた是非来てくださいね。
※トモコさんが着用のニットは、作家のタケシタヨウコさんの作品です。
とてもお似合いでした。一目でわかる写真がなくてごめんなさい。


=ホームレスホーム・プロジェクト」(Homelesshome Project) 2003〜=
社会のヒエラルキーや自分の居場所を考えはじめ、それを探しながら一緒に何かホームレスや様々な人たちと作っていこうというプロジェクト。

日本語:ホームレス=「ダックロース(dagloos)」:屋根のない人、「タウスロース(thuisloos)」:ホームのない人

オランダのホームレスの口癖で「私は、ダックロースだけれど、タウスロースではない。」
→【意味】 屋根のある住居はないけれど、住むところはある。(フィジカルな側面)、屋根のある"家"はないけれど、心の居場所という意味での家はある。(精神的な側面)


『ホームレスホーム・プロジェクト』は『あなたにとってのホームとは?』という疑問の周辺で、常に変容し進化していく。身体的な意味での『ホーム』を持つ人々と、持たない人々、または精神的な意味での『ホーム』を持つ人々と、持たない人々の間で、インタラクティブなコミュニケーションの構築を容易にするためのプロジェクトである。


◯『ホームレスホーム・カフェ』(Homelesshome café)

手作りの無農薬/有機栽培の食べ物や飲み物を食べながら、ホームレスと一般の人々が自然にコミニュケーションできるようにと作られたオープン・カフェ。絞りたてのフレッシュ・ジュースや野菜を中心としたサンドイッチやキッシュなど、歯のないホームレスやお年寄り、また野菜不足の一般の人々も手軽においしい食事を楽しむことができるメニューがある。



◯『Tシャツ・プロジェクト』(T-shirts Project)

アーティスト自身がデザインしたオリジナルのTシャツに、ホームレスが一般の人々とコミュニケ ーションしながら絵を描いていく。このTシャツは10ユーロで販売され、Tシャツの売上金は材料費を差し引いた後、絵を描いたホームレスとプロジェクトに参加したホームレスのオーガニゼーションで折半される。


◯
『ピース・オブ・ホーム』(Piece of home)
アーティスト自身がデザインしたオリジナルのパターンから、自由なかたちに切り取って、自分のカスタムメイドのオリジナル・デザインの衣服を制作できる。これらのパターンは夏用/冬用の生地があり、異なるデザインとサイズや色などワークショップの参加者自身が自由に選択することが出来る。同ワークショップは、ホームレスのみならず、一般の人々も参加することができる。

◯『ホームレスホーム・ファッション・ショー』
『ピース・オブ・ホーム』のワークショップ終了後には、ワークショップの参加者全員がそれぞれ制作した服を身にまとい、オリジナルの曲にあわせてキャットウォークを歩く本格的なファッション・ショーとして、観客に披露される。ファッション・ショーの後、制作した衣服は、ワークショップの参加者が各自持ち帰ることができる。
このプロジェクトのシンボルである、直径16mの大きな白いテントを中心に、オリジナルのオーガニック・カフェやワークショップ・スペースがあり、訪れた人々は自由にワークショップに参加することができる。
プライベートとパブリック空間のはざまに存在し、社会的かつ文化的な側面に横たわる『ホーム』と『ホームレス』という概念や、人々の社会的/文化的役割、また日常生活における環境、例えば、家と食物、衣類と保護の価値など、様々な役割を再考するために、単なるコミュニケーション・ツールとして機能している。
おいしい食事を一緒に食べること、想像力をかきたてるような小さな出来事、そして、たわいもない話をする時間。そういった中で、人々の心の温かさに触れて、誰もが持っているクリエイティブな想像力を確認し、自分の居場所、そして自分にとっての『ホーム』を思い出すことが、このプロジェクトの重要な軸となっている。
さらに表面的な出来事や現象、既存の社会制度を新しいアングルでとらえた独特のアプローチは、人としてどう生きるかという根本的な問題や、社会に横たわる様々な問題に疑問を投げかけている。
(HP関連資料から抜粋)

コメント(0)

コメントをどうぞ