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バス・ノーデルメール展覧会オープニングトークのご報告

ベップロ-7452.jpg3月17日(土)から4月15日(日)までP3/BEP.lab(別府市北浜1-2-28 草本ビル2階)にてKASHIMA2012 第一弾アーティスト、バス・ノーデルメールの展覧会「Beppu fades」を開催しております。今日は、大変遅くなってしまいましたが、展覧会初日のアーティストトークの様子をレポートしたいと思います。
トークの前に、パフォーマー遠藤暁子によるパフォーマンスが行われました。

1.jpg2.jpg
静まりかえる会場に遠藤暁子さんの全身に神経を集中させた動きに合わせて
約80年の時を刻んだ床がギシギシっときしむ音が、響きます。
皆さん息をのんだ様子で鑑賞されていました。

パフォーマンス-4278.jpgインタビュー形式でトークが始まります。
まず彼が映像作品を作り始めたきっかけに話がおよびました。

特に写真好きの家庭環境だったわけではないそうですが、12歳の時から趣味で写真撮影や暗室での現像をしていたそうです。暗室で少しずつ白と黒の情景や「もの」が浮かび上がってくる様子をマジックのように感じていた、とのこと。
しかしながら、写真には「時間の要素」が欠けていると感じ始め、当時好きで良く観ていたテレビがきっかけとなり、時間の要素を記録できる映像に徐々に興味が移り始めたそうです。

彼が毎回作品をつくる時に、テーマにしていること、それは「まちと、そこに住む人々の関係性」だそうです。
『まちとは人々の記憶の地図』と語る彼が今回制作した「Beppu fades」は
別府のまちの情景と別府に住む四名のインタビューで構成されています。
この作品には、一色の状態から徐々に浮かんでは消えていく、フェードという手法が使用されています。
少しずつ情景やものが現れ、少しずつ消えてゆく。一瞬にしてそのものの姿を認識するのではなく、少しずつ断片的に認識していくことで「次は何が出てくるんだろう?」「これはなんだろう?」といったように、それぞれが想像力を掻き立てます。

別府という土地、滞在制作に対しての感想は?という問いに対しては
「別府はとても平和で温厚な場所だと思います。町の人はみんな協力的でフレンドリーで、誰1人として変な目で見てくる人はいませんでした。
別府に来る前に、インターネットなどで「別府は温泉が有名」ということを知ったので、絶対に作品の中に温泉は取入れたくありませんでした。しかし、実際に別府に来て、ここに滞在してみると、別府の温泉はただの観光客に向けての観光資源としてだけではなく、別府の市民になくてはならないものだということを強く感じたのです。別府の温泉が別府市民のエネルギーとなり、別府の歴史をつくっているんだと。だから、今回の作品「Beppu fades」にも温泉を取入れました。」
とのこと。

今回の作品は音楽を別府在住の日名子英明さんが制作されています。
バスさんの切り取る別府の情景と日名子さんの音楽が非常に上手くマッチしています。
4月15日までの展示になりますので皆様ぜひお越しください!


(本事業は平成23年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業により一部運営しております)

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