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私の思う別府の魅力 vol.1

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混浴温泉世界まで残り4ヶ月を切りました。事務局長・林です。

4月に「事務局長というカテゴリーをつくります!」と宣言したものの、「事務局長カテゴリー」を見るとなんと「1件」。運動不足解消の為にスポーツジムに行くと声高に宣言して、1回でやめてしまうごとく、私はすっかりと更新を怠り、その代わりと言ってはなんですが、スタッフが撮る写真にできるだけ後ろのほうに出演してきました。ただそろそろそれもなぁと思い、今日は「第2件目」にあたるブログを執筆しているところです。

最近「なんで大学卒業して別府に住んでるの?」と聞かれることがあるので、東京生まれで別府歴8年を数える私の見る別府の魅力について書いてみようと思います。
別府の魅力としてまず取り上げたいのは「日常的に温泉に通う習慣」が残る地域だということです。この習慣自体、非常に高い社会的価値があると思っていて、注目すべきは「習慣的に温泉に通い、そこで生まれるコミュニケーションの価値」ではないかと思っています。いくつか僕が「推測」する社会的価値について下記に書いてみたいと思います。

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1:教育的価値ー子どものコミュニケーション能力の向上ー
統計をとったわけでもないので、あくまでも「仮説」とご理解頂いた上で書きますが、温泉に幼少期から通っていた子どもはそうではない子どもと比較して、一般的にコミュニケーション能力が優れているのではないかということです。

一例を考えてみましょう。温泉にいる子どもを見ていると「何歳?」などと、フル○ンの他人に話しかけられている光景を目にします。それを拒否するも受け入れるも子どもの自由ですが、だいたいの場合「僕○○歳」と話すか、フル○ンのお父さんに催促されて「ほら何歳か言ってみ」と言われ、渋々でも「○○歳」と話します。フル○ンで。

洋服を着ていて、町でいきなり知らない人に「何歳?」などと聞かれたらそれだけで警察に通報の可能性大ですが、温泉という「場」の持つ特殊性が知らない人とのコミュニケーションを自然に発生させ、しかも大体の場合そのコミュニケーションが成立する(それも場の持つ強制力、つまり狭い温泉の中でフル○ンの状態で片方からコミュニケーションを求められて、そこで無視をしたら気まずいことになるということから、そのコミュニケーションを受け入れるということかもしれません)。

これを幼少期に繰り返していると知らない人にコミュニケーションを求められたときの対応能力、また知らない人との関係性を構築していく能力(毎日温泉に行くので初めましての他人が、ちょっと知っている知人になるということ)が身に付くのではないかと思います。


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2:社会福祉的価値ーぼけ防止や孤独死の未然防止ー
上述した「コミュニケーションの発生」につながることですが、高齢者が毎日温泉に通うことで、番頭さんへの挨拶に始まり、常連さんとの会話、観光客にせっけんを貸すなど、温泉は会話やコミュニケーションを生み出す場になります。人間から会話やその他のコミュニケーションを奪うことがどのくらい精神的につらいことなのか分かりませんが、少なくとも日々学校や会社に通うことがなくなることで、他者とのコミュニケーションは減少することになると思います。

もちろんアクティブな方はゲートボールや健康維持の取り組みに参加して交友関係を維持できるのかもしれませんが、全員が全員そういうわけではないと思います。そんな中で「温泉に通う」というもっとハードルの低い行為であれば、もっと多くの人が継続的に行うことができます。ニュースで見たのですが、定期的に通っていた高齢者がしばらく来ないのでということで、番頭さんがその方の家に「大丈夫?」と訪問したそうです(大丈夫だったそうですよ)。もちろんこれが全員に当てはまるケースではないと思いますが、別府には組合員だけが入れる共同湯なども相当数あり、温泉に通う人の顔が分かれば分かるほど上記のような孤独死の未然防止が自然にできていくのではないかと思います。

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と、今回は「習慣的に温泉に通い、そこで生まれるコミュニケーションの価値」から教育的価値と社会福祉的価値について、私の「仮説」を記載してみました。少なくともこの町で幼少期を過ごしたり、高齢期を過ごしたりすることは非常にいいんじゃないかと思っているところです。とはいえ、私も幼少期から随分時間が経ちました。そして高齢期まではもう少し時間がありそうです。というわけで、次回の「私の思う別府の魅力 vol.2」では私の世代がこの町に住む魅力について「仮説」を書いてみようと思います。

コメント(1)

  • 小野弘 | 2012-6-16

    わたしの子供の頃(50年くらい前)の共同温泉体験は、まさにここに書かれているとおりです。お互いの“ムスコ”をお前のは大きいとか小さいとか言い合うのも、温泉ならではのことですよね。ただ、コミュニケーション能力うんぬんは、私の場合はどうでしょうかね???今は共同温泉を利用する子供も大人も少なくなっているのは残念です。

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