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【ベップユケムリ大学アート学部】アートの時間vol.2のご報告

アートの時間vol.2「大分でアートをやる」


アート学部の「アートの時間」第2回を行いました。
今年度「アートの時間」では、秋に開催する現代芸術祭「混浴温泉世界 2012」に関わる人たちをゲストに招いてお話を伺いながら、この芸術祭について考えていきます。
今回の講師は湯布院のギャラリー「gallery blue ballen」の代表で、 BEPPU PROJECTの副代表理事でもある裏正亘氏です。

湯布院は、人口が1万2000人に対し、年間観光客が380万人というちょっと特殊な町。土日はいつも観光客で大にぎわいです。

裏氏は、21年前にgallery blue ballenをオープンしました。その頃はまだ、観光客もそんなに多くなく、温泉のある静かな田舎町という雰囲気だったそうです。

同じ頃、建築家の磯崎新氏が設計した由布院駅ができました。由布院駅の半分はアートホールというギャラリーになっていて、裏氏はその運営も担っています。

湯布院では、作家の活動、チャンスを広げることを心がけてきたそうです。ギャラリーをつくることで、人々が日常的にいつでもいい作品が見れるという環境を作りたかったそうです。

また、大分にも活動を広げており、セレクトショップや、レストランが併設されたギャラリーや音楽にも使えるおるオルタナティヴスペースもオープンする予定です。

アートの時間VOL.2−1のサムネール画像裏氏がBEPPU PROJECTに関わるようになったのは、2009年の「混浴温泉世界」のときから。

実は、裏氏はBEPPU PROJECT代表の山出と同い年。

2005年にBEPPU PROJECTができたころから、同い年の山出の仕事は見守ってきたけれども、強く関心をもち、応援したいと思ったのは、platform事業からだそうです。platformという拠点をまちなかにもったことで、本気で社会にくいこんでやっていこうと考えていることが伝わってきたそうです。

そして、2009年の「混浴温泉世界」では、広報面やボランティア面で大きくサポートしました。

「BEPPU PROJECTという団体は、別府という特殊な文化をもっている場所で、現代アートという特殊なものをやろうとしている、そのチャレンジ精神が魅力的に感じる。別府が、美術の力によって、価値があがる。美術も別府によって価値があがる、というのがおもしろい。」ということでした。

アートの時間VOL.2−2今年開催される「混浴温泉世界 2012」に期待することは?という問いへの、裏氏の答えは「対話」。

人と人が対話する。人と作品が対話する。人とまちが対話する。

今回選ばれている作家はとてもすばらしい作家ばかりですが、もしかしたら、作品はわかりにくいものになるかもしれない。

それでも、環境や、その作品が作られる過程、周りの文化をふまえて、じっくりと対話しながら作品を見ることができれば、作品だけでなく、別府というまちとも対話できるんじゃないか。

そういった対話をすること、作品を受け止めるだけでなく、自分からも作品について表現したり理解しようとすることによって、また自分にかえってくるようなことを、裏氏は「感性が満たされていく」ことと表現していました。

「いいもの」を少しずつ身体に取り入れることで、自分から表現できる。対話することによって、自分自身が満たされるという経験があるんじゃないか、とお話されました。


裏氏のお話で私にとって印象的だったのは、「特別に大分でやっているという意識はない」ということでした。

美術は、地域のものでも誰のものでもなく、世界共通のもの。そういう美術を扱っているから、そう感じるのかもしれない、ということでした。たしかに、何かを美しいとか、おもしろい、とか思うことにボーダーはありません。いろいろなバイアスを超えて、たしかに存在するもの、何かを感じさせてしまうもの。そういった何かを見てみたいなと思います。


また、今回の講座の後半は、会場からの「質問カード」を軸に進められました。

会場から寄せられた質問と裏氏のご意見をいくつかご紹介します。

Q アートに興味がある若者へ伝えたいことはありますか?

→「いいものをしっかり見て、いいものをしっかり作ってくれ。そして、感動させてほしい」(アーティストに対して)

 「いいものを見てください」(美術ファンに対して)


Qアート活動における九州内での他県との違いは?

→「大分はアート活動がずば抜けて盛んだと感じる。それはBEPPU PROJECTがあるからだと思う。

  やっていこうという人とその仲間がいるのが強み。」


Q人と人とが対話する場所として大切なものは何だと思うか?

→共通のいい体験だと思う。それについて話すときが一番イキイキしているから。

 アートフェスティバルをつくるということはいろんなことが絡みあう。

 「混浴温泉世界2012」でもいろんなことを体験できて、いい対話が生まれるといい。


終了後は、交流会を行いました。ケータリングは、「旅手帖beppu」2号にも紹介された「より道」さんです。

今年初のスイカをいただきました!

IMG_9659.JPG

アートの時間vol.2交流会

今回は特別に「旅手帖beppu」とのコラボレーションクッキーのお土産がありました。
「パティスリー夢の樹」さんのクッキーです。
アートの時間VOL.2クッキーのサムネール画像
講座の映像はyoutubeにて配信しております。
見逃してしまったという方は、ぜひこちらをチェックしてみてください!


vol.2 「大分でアートをやる」
日時:201268() 18001930
場所:platform01(別府市元町8-3)
講師:
裏 正亘(gallery blue ballen代表/the ground noise Inc.代表取締役社長/BEPPU PROJECT副代表理事/ゆふいんアート委員会委員長)
コーディネーター:林曉甫(NPO法人 BEPPU PROJECT事務局長)
来場者:37
料金:500


次回の開催は、7月13()18:0019:30です。

第三回目の講師は、NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)代表であり、2009年に続いて「混浴温泉世界2012」のキュレータを務める佐東範一氏。

佐東氏は日本全国を巡るコンテンポラリーダンスの巡回公演「踊りに行くぜ!」の開催や、ダンス未経験者や、子ども、高齢者、障がいのある方を対象にしたダンスワークショップのコーディネートなど、社会とダンスをつなぐ様々な活動をされています。別府でも、これまでいろいろなダンスをしかけてきました。

「混浴温泉世界」のプロジェクトのなかでも大きな位置を占めるダンスのプロジェクト。コンテンポラリーダンスってどんなところがおもしろいの?

コンテンポラリーダンスの歴史にも触れながら、別府でダンスをやることの魅力を語ります。

詳細は、BEPPU PROJECTホームページにて。

ぜひお越し下さい!!

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