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「混浴温泉世界 2012」ありがとうございました

「混浴温泉世界 2012」が閉幕し、1週間が経ちました。

風が強い日、マークレーの旗は今日は無理かなと思うことが無くなり、夜中の鉄輪の作品の見回りを行わなくなったことが、「混浴温泉世界 2012」が終わったことを実感させます。楠銀天街は静かな日常を取り戻しました。

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会期前、会期中問わずご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。ご迷惑をおかけしたことも多々あるかと思います。お詫びいたします。そして温かく見守っていただきどうもありがとうございました。
「混浴温泉世界 2012」を鑑賞・体験していただいた皆さん、別府にお越しいただきありがとうございました。毎日、沢山のご声援をいただき感謝しています。いただいたお土産はばんだいさんとともに美味しくいただきました。ありがとうございます。
「混浴温泉世界 2012」に参加いただいたアーティストの方々、ありがとうございました。素晴らしい作品のおかげで、この芸術祭が開催できたこと、本当にうれしく思います。
そして、「混浴温泉世界 2012」を一緒に創ってくれたばんだいさんのみんな、本当に本当にありがとう。皆さん無しでは58日間の開催は出来ませんでした。ありがとうございました。

前回2009年の第一回目が閉幕してから3年間、町とアートがどのように繋がっていくか考え続けてきました。
それらは、BEPPU PROJECTや実行委員会のいくつかの事業として実現しました。

「清島アパート」をアーティストのアパートとして運営を始めたことで、この別府市に全国からアーティストが移住してくれました。
「ベップ・アート・アワード」は、既存のアートの範疇に収まらない多くの才能と出会う企画に育ちつつあります。
「おもちゃの部屋」は子ども達の笑い声が絶えない場所として、今後も継続していくつもりです。
毎年秋に、別府文化月間=「ベップ・アート・マンス」として誰もが参加できる枠組みを作ったことで、多くの方々と出会い、多様な文化的なイベントがこの町で開催されるようになりました。
アートと町をお得に楽しめる金券「BP」を作ったことで、町の方々と近づけ、そして仲間が出来ました。
「旅手帖beppu」は、この町の豊かさに気づかせてくれました。
「platform」は、町なか公民館のように使われています。
家にネズミが出たから駆除して欲しいと電話をくれた方もいます。スタッフが増えたことで町の方々と日常的にお付き合いが出来たのだと思います。
「混浴温泉世界 2012」は、これらの日常の積み重ねの集大成でもあります。それは、多くの方々のご協力の賜です。皆さん本当にありがとうございました。

今回我々が目指したこと、それは一つ一つのアートプロジェクトを時間をかけ丁寧に創っていき、全ての方に満足してもらうサービスを目指すことで、世界で最も幸福な芸術祭を、ここ地方都市別府市で、市民である我々の手によって生み出していこうと言うことです。
思いの半分も実現できたとはとうてい言えませんが、今回第二回目の開催によって、今後の進むべき方向が見えつつあるように、個人的には感じています。

あらためて、もう一度ゆっくり今回の「混浴温泉世界 2012」を振り返り、継続すべきは継続し、見直すべきは見直し、3年後を見据え再構築していきたい。
そして、本当に来て良かったと全ての方に言ってもらえるような芸術祭を目指していきたい。
小さくても、真心のこもった、顔の見える芸術祭をもう一度ここから創っていきます。
どうぞ皆さん、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。


最後に、「混浴温泉世界 2012」の最終日にかかってきた電話を紹介します。ご年配の方からの電話でした。

「私は別府タワーの近くに住んでいます。長年連れ添った主人が亡くなり、それからはこの家に一人で暮らしています。私が住む家はとても小さくて、目の前のグレーの冷蔵庫を毎日見続けているうちに、どうしても気が滅入ってしまう。メーカーにも電話して、もっと心が晴れるような色の冷蔵庫を作ってくれないかと何度も伝えましたが、この小さな希望はいまだ叶えられません。でも、アートの力であれば、この灰色の冷蔵を明るく素敵な色に変えることは出来ないですか? 皆さんの力で変えてもらうことは出来ませんか?」

そう言って、名前も告げずその方は電話を切られたそうです。

もし、このblogを見ていただけたら、あらためて連絡ください。
おばあちゃん、すぐに世界で最も楽しい気持ちになる冷蔵庫に変えますね。
遠慮せず、また電話してください。喜んで伺います。

山出淳也

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