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アーティスト学校派遣 新舗美佳さん「身体表現ワークショップ」

「次代を担う子どもの文化芸術体験事業」

10月後半はダンスデュオ「ほうほう堂」の新舗美佳さんと一緒に、大分県内4つの小中学校を訪れてワークショップを行いました。

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身長155cmの、笑顔が素敵な美佳さんです!↑

10/25(金)竹田市立緑ヶ丘中学校 123年生

10/28(月)宇佐市立安心院小学校 2年生

10/30(水)杵築市立上小学校 16年生

10/31(木)別府市立春木川小学校 2年生


美佳さんは東京を拠点にコンテンポラリーダンサーとして、2人組で活動しています。「ほうほう堂」は劇場だけでなく、階段、屋根、カフェ、家の中など、ありとあらゆる風景にまぎれて踊るのを得意としています。

"コンテンポラリーダンス"という言葉も初めて聞く子どもたち。美佳さんはダンスの中にいろいろな種類があることを伝えた上で、私は好きなように踊りを発明するダンサーなんだよと話しました。子どもたちも自分で好きなように踊る、ということはよく知っていますよね。

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まずは準備体操。身体をぐーっと伸ばしてみます。


それからは、それぞれの学校の体育館の広さ、クラスの人数、学年、性別。いろいろな要素を汲みながら、徐々にウォーミングアップをしてゆきました。

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腕を伸ばすだけでも、指先までピン!としていますね。さすが!

子どもたちも夢中で美佳さんに注目します。

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前の人の足首を持って、ケンケンで進みます。比較的、体力のある中学生の男の子たちでもなかなかスリリングな光景(いちばん後ろ、校長先生も参加中!)

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音楽を流しながら動くことで、だんだん子どもたちの身体もほぐれ、伸びやかになってゆきます。

 

「進む方向やスピードを変えてみて」

「頭のてっぺんにマジックが付いているイメージで、自分の名前を書いてみて」

 そんな声かけに、今まで伸ばしたことのなかった部位を発見して、フラフラとなりながらも身体の軸やバランスを探ってゆく子どもたち。

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ダンスといえば振付を覚える、というイメージがありますが、自分の手や足や頭を、今まで持っていったことのない場所に連れてゆく。今どこが伸びているのか? どう曲がっているのか? 冷たいのか? 温かいのか? 逆さまになって頭に血がのぼったり、目がくらくらしたり。そういう感覚を改めて見つけるのもダンスの面白さですね。

美佳さんはその感覚を「身体で味わう」と表現していました。

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こちらは、トンネルくぐり。隣の人と同じポーズにならないように、それでもくぐる人のためのスペースをちゃんと用意しなければなりません。速さの中にも工夫が要ります。

 

また、美佳さんは普段2人組で踊っていることもあって(?)、ペアを組んで、お互いの呼吸や挙動を察しながら身体を動かす時間がありました。

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IMG_8352.JPG相手の肩に手を添えているようす。無理に押したり引いたりするわけではなく、相手が今どう動いているのか、何を感じているのかを伺いながら(たまに外しながら笑)、力の具合を吟味します。

IMG_8759.JPG 相手の身体に自分の身体を乗せると、どんな感じがするでしょうか?

美佳さんいわく、大切なのは相手の痛くない場所を探してあげること。優しく乗ること。上手に乗ってあげると本当に気持ちいいのだとか。素敵ですね。

 

今回、自分の好きなように身体を動かすのが苦手な子どもにとっては、少し恥ずかしかったり難しかったりするところがあったかもしれません。年齢を重ねて頭で考えることを覚えると、気軽に身体を触ったり、くぐったりするのができにくくなると思います。小学生(低学年・高学年)と中学生と大人では、身体つきも、友達との関係も、生活のしかたも違います。

美佳さんは、ひとりひとりの心や身体の動き方(寒ければ身体は自然と縮こまるし、悩みごとがあれば何となく機敏には動けないですよね)を受け入れながら、もう一歩先へ、しっかりと背中を押してくれるような声かけをされていました。

ダンス(の振付)は必ずしも教えられるものではなくて、自分たちで遊びながら、自由に動きながら自然と生まれてくるのだと、改めて気づきました。美佳さんの声に合わせて、ぱっぱっぱとポーズを切り替えたり、ゆっくり腕や足や背中を伸ばしたりする子どもたちの姿はコンテンポラリーダンサーそのものでしたよ! 参加してくれた子どもたち、先生方、見に来ていただいた地域、保護者のみなさま、本当にありがとうございました。

ほうほう堂 

2001年、新鋪美佳と福留麻里により結成された身長155cmダンスデュオ。ふたりという関係性を軸に、様々なやりとりを往復させながら、日常的な身体の衝動や微細な発見の実感をもとに、独自のダンスを更新している。


(BEPPU PROJECT山脇)

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