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アーティスト学校派遣 片岡祐介さん「音楽ワークショップ」

アーティストが大分県内の小中学校でワークショップを行う「次代を担う子どもの文化芸術体験事業」。11月からは音楽鑑賞・演奏のワークショップを行いました。

打楽器奏者の片岡祐介さんは、木琴、鉄琴、太鼓、ピアノ.....と、ある学校の先生が子どもたちに紹介していた通り「何でも」演奏できる音楽家です!


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今回は、音楽仲間である鍵盤奏者・鈴木潤さんとのデュオ「カネタタキ」にくわえ、大分市在住のピアニストの永見彩子さんや、木や竹で楽器を作る杵築市在住の木村秀和さんなど、この授業をきっかけに新しいコラボレーションも生まれました。

片岡さんの得意とするのは、卓越した技術とユーモア溢れるセンスで、世界じゅうの音楽を「なんちゃって」演奏すること。それに即興演奏も! 今回は子どもたちのリクエストを拾いながら、それぞれの学校で曲や歌を作り、録音までを行いました。振り返ってみると、個性という言葉では物足りないくらい、ひとりひとりの鳴らす音がとても面白かったです。少しずつですが、レポートをお楽しみください!


★今月、片岡祐介さん+鈴木潤さんが出演するライブ&ワークショップ

「A級な日」情報も合わせてcheckしてみてください!!


A級な日〜カネタタキの音楽会〜

日程...2014年1月21日(火)
時間...19:00オープン/19:30スタート
会場...永久別府劇場(別府市北浜1-1-12)
料金...1500円(高校生以下無料)
出演...カネタタキ(片岡祐介+鈴木潤)

お問い合わせ)NPO法人BEPPU PROJECT
tel: 0977-22-3560(小山) 

e-mail: info@beppuproject.com

永久別府劇場ブログ

http://eikyu-beppu.tumblr.com/ 







115日 豊後大野市立朝地中学校

「ジョビアル・ジャスパー」「バンブルブギ」ショスタコーヴィチの「ポルカ」などを披露していました。そういえば"木琴のための音楽"って初めて知るなあと思います。この日はワークショップを一緒にしたのが中学生だったこともあり、木琴(マリンバ)という楽器の歴史や、始めは独学だったという小学5年生のエピソードをお話しされていました。

 

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【できた曲】「朝中ソング」(←完成した曲には、すべてタイトルを付けました!)

鉄琴を担当していた男の子が偶然鳴らしたミファシラソというメロディーから生まれました。きらきらした曲です。


118日 杵築市立山浦小学校

 秋のお祭りシーズンということもあってか、教室の窓から隣の幼稚園の和太鼓練習が聴こえていました。

片岡さんは、大太鼓の胴に小さな穴が開いていることを示し「太鼓はここで呼吸をしているんです」と説明していました。皮を手のひらでそっと押すと「ひゅーひゅー」という息づかいが。外の和太鼓の「どんどん」との対比が面白かったです。

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片岡さんいわく、アフリカでは太鼓は生き物なのだそう。皮は肺、胴体は身体、ひもは神経、中に入ってる石ころは魂。そんなふうに楽器のことを見れたら、大切にしようって思えますよね。

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【できた曲】「きょうりゅうだんご虫」

ある男の子が「だんご虫指揮者」になり、みんながその子の動きに合わせて音を鳴らしました。音が鳴るも止まるも、だんご虫指揮者の気分次第。結果、恐竜が行進しているような迫力ある曲になりました!


1111日 竹田市立荻小学校

先生に聞くと、音楽室にたくさん楽器はあるものの、それを触ったことのない子どもたちがほとんどなんだそうです。でも一度楽器と出会ってしまうと、不思議ふしぎ。歌ありダンスあり、ディスコさながらの盛り上がりでした。

 

6IMG_0033.JPG左が鍵盤奏者・鈴木潤さんです!

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【できた曲】

13年生「しゅんかしゅうとう」

(歌詞:うみそらあきワンピースとなりのトトロドラゴンボールドラえもんごちそうさん)

これは即興作詞。はいはーいと挙手してどんどん出てきた単語があっという間に歌になりました!

46年生「おおざっぱ」

鈴木潤さん発案によるレゲエ調の演奏。タイトルをつけた女の子が「おおざっぱで適当にやったのに曲ができたのがうれしい」と言っていました。片岡さんは「おおざっぱの中にも繊細さがあるよ」と感想を述べていたのが印象的でした。


  1112日 宇佐市立長洲小学校

最初は少し緊張ぎみだった子どもたち。片岡さんと鈴木さんは、みんなの緊張をほぐすように、いろんな演奏方法をやってみせました。目をつぶって「でたらめ」に叩いてみたり。

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子どもたちが木琴を左右に揺らしたり、コロコロ移動させたり(↓今まさに揺らしてます!)。

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 後半にはみんな、リラックスして楽器と触れあっていました。

【できた曲】「自由の女神」

タイトルそのまま、まさに自由な演奏(笑)。各パートで鳴らすタイミングを少しずらしたので、シンバル、太鼓、キーボードなど、楽器単体の音がしっかり聴こえて、味がありました!


1114日 豊後高田市立呉崎小学校

呉崎地区には、約60年前から「呉崎音頭」というものがあったそうです。しかし住民が減ってゆく中で、徐々に衰退し歌自体も忘れられていたのだとか。数年前、当時の6年生が調べ学習で再発掘したのをきっかけに、地域の中でもう一度「呉崎音頭」を復活させたのだそうです(すごい!)。

この日は特別にお隣・杵築市在住の木村秀和さんが作った竹や木の楽器(リコーダー、鳥笛、カリンバ、トガトンなど)を使って、みんなで「呉崎音頭」を演奏することにしました!

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こちらが木村さん。また、先生の呼びかけで、保護者や地域のみなさんにも参加していただきました。

 

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【できた曲】「呉崎音頭」

世代を超えて、いろんな思いの詰まっている音頭。男の子が吹いたリコーダーの音と、おじいさんの歌声がそれを象徴していました。また、竹で作った楽器はやさしい音がして、体育館の空間にもしっかり響きました。


 125日 別府支援学校石垣原校

今まであまり音楽に興味を持っていなかった子どもたちが、ひょんなことをきっかけにバンド活動を始めたのが夏。それから片岡さんと鈴木さんにお聴かせするために練習を重ね、この日、一生懸命スピッツ「チェリー」を演奏してくれました。さらに、おふたりのアドバイスを受け、みんなで曲のコードをアレンジして新しい曲も誕生。何でも、プロのミュージシャンに聴いてもらいたい、というモチベーションで今日までこつこつ励んできたのだそうです! この出会いが彼らの人生のどこかで、何かにつながるといいなあと改めて感じ、心が震えました。

【できた曲】「チェリー」をもとにした練習セッション


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ワークショップのようすを見ていて、ひとついいなと思ったのは、ふだん音楽室に眠っているような楽器たちが片岡さんたちの手よっていきいきと呼吸をしている!と感じられたところです。即興演奏のハプニング性は、子どもたちにとっても、先生にとっても「音楽」そのもののイメージを変える刺激的な機会になったのではと思います。楽譜が読めなくても、リズム感がなくても、音楽の生まれる現場って本当に楽しい。片岡さんたちの愉快な発想とすてきな演奏に立ち会えて、毎回が発見の連続でした。録音された音源が、CDになる日が来るといいなあ。

 

そしてそして、そんなおふたりが、なんとなんと!!

121日(火)に永久別府劇場で「A級な日」ライブ&ワークショップを開催します!

学校の子どもたちが虜になったできごとを、あなたも体験してみませんか? 回転する丸盆で、どんな音楽が聴けるのかなと、今からとても楽しみです。 みなさまのご来場を心からお待ちしております!

 

A級な日〜カネタタキの音楽会〜

日程...2014年1月21日(火)
時間...19:00オープン/19:30スタート
会場...永久別府劇場(別府市北浜1-1-12)
料金...1500円(高校生以下無料)
出演...カネタタキ(片岡祐介+鈴木潤)

お問い合わせ)NPO法人BEPPU PROJECT
tel: 0977-22-3560(小山) 

e-mail: info@beppuproject.com

永久別府劇場ブログ

http://eikyu-beppu.tumblr.com/ 


■片岡祐介

http://marimba.blog22.fc2.com/

□カネタタキ

http://jun.my.coocan.jp/kanetataki/

2012年に、鈴木潤(ミニキーボード)と片岡祐介(卓上木琴、鉄琴)の二人で結成されたミニマルなアンサンブル。小さな音量と繊細な演奏が特徴。おもに鈴木潤が譜面上に作曲したキュートな小品を演奏する。これまで「建具を愛でる演奏会」@浜松 万年橋パークビル(2012)や、「卓上音楽祭」@京都、甘夏カフェ(2013)、などに出演。「カネタタキ」は虫の名前。よく家の中に入ってきてチチチチチと鳴く。


文・NPO法人BEPPU PROJECT山脇


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