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「混浴温泉世界 2012」ありがとうございました

「混浴温泉世界 2012」が閉幕し、1週間が経ちました。

風が強い日、マークレーの旗は今日は無理かなと思うことが無くなり、夜中の鉄輪の作品の見回りを行わなくなったことが、「混浴温泉世界 2012」が終わったことを実感させます。楠銀天街は静かな日常を取り戻しました。

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場が残っていくこと

昨日、混浴温泉世界のあるプロジェクトが大きく一歩前に進んだ。
アーティストがこの場所にどんな風景を起ち上げるかとても楽しみ。
クライアントも関わってくれる建築家もすごくうれしそう。場に対する愛をすごく感じた。彼らに語りかけながら、ふとお二人の顔を見ると、自然と笑みがこぼれてくる感じで、絶対良いプロジェクトが生まれてくる予感がした。

先週の土曜日、みかんぐみの曽我部さんとの打ち合わせのこと。
町に残る建築財産を誰もが残すべきだと声高に叫び、だけど具体的なアクションを行わないまま結局壊されていく、、、それを持ち主が悪いとか行政が悪いとか言うのではなく、まずどうしたら残せるか、そして気づいた人間が具体的な実行力のあるアクションを行うこと、そう言うプロジェクトのお手伝いに自分たちが関われれば・・・という趣旨の話しを受け、効率化ではないけれど愛情を持って場に関わっていくこと、改めて初心に返る思いがした。
やたらと増えていく不動産を整理しようと考え、手放そうとまで考えてもいたけれど、確かにぼろだけど安価に貸し出せることで、この社会ではまだ価値が認められていない表現や思いを実現できる場になれば、これほどうれしいことはないことを思い出した。
言うのは簡単だし、正論ではあるかもしれないけど、自分はまだ一歩前に進んでいくことに躊躇もあった。経営から考えるともちろんまだ心配だし。

新しいプロジェクト、まだどうなるかは今後の動き次第だけど、実現したらこの町にまた新しい財産が生まれるな。
今、確かにこのプロジェクトにわくわくしている。
場が残っていく、そこにアーティストが関わっていく、その空間で救われる人がいるかもしれないし、何かが生まれてくることを少なくとも自分は心待ちにしている。
今はまだ無いけど、早くその風景を見たい。

誰のどう言うプロジェクトかは、7月半ばの記者発表まで待ってくださいね。
こうご期待。

山出淳也




あれから、一年

今すぐ何が出来るのか考えて考えて焦り、でも何も出来ず。
遠く離れたこの場所で出来ることは、本当にしんどくなるだろう、これから先の仕事を創り出すために、毎日、些細なことでもあきらめず、一歩一歩前に進んでいくことしかないのだろうかと、一年間思い続けた。

自分に出来ることは、遠くに思いを馳せ、10年後の世界を考え仕事が生まれる種をまき、今よりももっと多くのアーティストに面白いことをお願いできるように頑張っていくこと。

別府で始めたこういう仕事。
そもそも、別に誰からも頼まれたわけでもないし、自分で始めようと決めたこと。うまくいかないことを誰かが悪いと文句を言ったり、コソコソすることなく、まっすぐ進んでいきたい。自分に出来ることを一生懸命、言い訳をせず、精一杯生きていこう。

正直、自分自身の作品を作る時間なんて、全くなくなってしまった。
でも、自分が勝手に始めたことだし、それでいいと思ってる。

沢山言われもないことで批判もされて、たまには酒飲みながら愚痴ることがあるけれど、ありがたいことに、素晴らしいスタッフにも恵まれ、多くの仲間が出来、前を向いていけるのだから幸せだ。

今日、この事が書けて良かった。

2012年3月11日
山出淳也