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東町温泉:作品「重なるまちのきおく」

まちのお風呂を地域の宝に! みんなでつくる、みんなのお風呂。

業概要

別府温泉は湧出量・源泉数ともに日本一の温泉地で、地域の方々が共同で管理している浴場が数多くあります。多くの浴場の二階は公民館となっており、地域コミュニティの中心としても重要な拠点となっています。少子高齢化が進む現在、共同浴場の利用者数が減少傾向にあり子どもたちの共同浴場離れが進んでいます。
この温泉文化を後世に伝えるためにも、様々な世代や留学生などが多く通うことで、お互いの顔が見える、コミュニティスペースとしての共同浴場の役割を促進していきたいと考え、本事業を企画・実施しました。

実施期間東町温泉:2016年
紙屋温泉:2017年
場所東町温泉:〒874-0947 大分県別府市浜脇1丁目16−1
紙屋温泉:〒874-0942 大分県別府市千代町11-27
主催NPO法人 BEPPU PROJECT
助成東町温泉:別府市協働のまちづくり事業補助金
紙屋温泉:2016 年度 JT NPO 助成事業

市内2箇所の共同温泉「東町温泉」「紙屋温泉」で、本事業を実施しました。

 

東町温泉

・壁画制作者:網中いづる[イラストレーター]

東町温泉について

 

第1回目:事業の説明・施設の見学・意見交換会

本事業の説明とともに、東町温泉にどのような作品がふさわしいか考えるため、東町温泉組合長の三ケ尻さんの案内で、地域住民やイベント参加者とともに施設を見学しました。その後の意見交換では、さまざまな意見が集まりました。イベント終盤に壁画を制作する網中いづる氏を紹介しました。

 

 

第2回目:ワークショップ「夏を楽しむ手作りうちわをつくろう!」

網中氏を招き、これまでの活動の紹介とともに、うちわを作るワークショップを開催しました。小学1年生から60代まで、幅広い年代の方々にご参加いただきました。

 

 

第3回目:作品プランの披露目会

網中氏より、東町温泉のために考案した壁画作品のプランを発表しました。また、これまでに参加された方々やご意見をくださった方への感謝を込めて、網中氏から、壁画プランのスケッチがプレゼントされました。

 

 

第4回目:壁画作品の披露目会

これまで、ご協力いただいた方やイベント参加者に向けて、完成した壁画のお披露目会を開催しました。

 

 

また、お披露目会終了後に東町温泉 組員のご厚意により、本作品のために新たに照明が設置されました。

 

完成した壁画

タイトル「重なるまちのきおく」

・男湯

 

 

・女湯


 

photo by andou sachiyo

 

 

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紙屋温泉

・壁画制作者:松尾常巳(川柳:松尾 無狂人)

※松尾氏がこれまで制作した作品を、壁画として使用させていただきました。

紙屋温泉について

 

第1回目:事業の説明・ワークショップ「100年後も残したい大好きな別府の風景をスケッチしよう!!」

講師:伊藤昭博(別府大学短期大学部保育科 教授)

協力:別府番傘川柳会(松尾氏が所属する川柳会)

松尾氏のこれまでの活動に準えて、ワークショップを企画・実施しました。

参加者は、別府の思い出のある場所や特別な場所の写真を持ち寄り、講師の伊藤昭博氏に教わりながら別府の風景を描きます。イベント終盤には、別府番傘川柳会の方々に、風景画からオリジナルの川柳を詠んでもらい、 完成した風景画と川柳は後日、紙屋温泉の脱衣所に飾られました。また、紙屋温泉 管理人から別府の共同浴場や紙屋温泉についてのレクチャーも行い地域文化にふれる機会へ繋げました。

 

紙屋温泉 管理人からレクチャーの様子。

 

 

松尾氏にもイベントに参加いただきました。

 

ワークショップの様子。

 

会場全体の様子。

 

第2回目:壁画作品のお披露目会

完成した松尾氏の壁画と、ワークショップの成果物のお披露目会を開催しました。

当日は、本事業や松尾氏に一層深く知ってもらうため、松尾氏にインタビューしたリーフレットを配布しました。このリーフレットは、事業終了後も紙屋温泉に設置され、周知に繋がっています。

 

お披露目会の様子。

 

 

イベント参加者と松尾氏が描いた、それぞれの別府の風景画と川柳は幅広い世代を超え、本事業を象徴する作品とな

りました。

 

 

 

完成した壁画・ワークショップの成果物

・男湯

タイトル「高崎山」

 

 

ワークショップの成果物

 

 

・女湯

タイトル「別府朝見中央橋から鶴見岳を望む」

 

 

ワークショップの成果物

 

 

photo by Kubo Takashi 

 

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事業終了後、昨年と比較し利用者が増えたと大変嬉しいお言葉をいただきました。
 
今回の事業を通じて、入浴者同士の会話のきっかけや普段利用されない方の入浴するきっかけになれば幸いです。別府の共同浴場は利用者の生活の一部であり、地域の寄り合う場所だと改めて感じました。作品が周辺に住む方々の「大切な作品」となり、ゆくゆくは地域の大事な「宝」になることを願います。