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BEPPU ART AWARD 2011 グランプリ受賞展 別府地熱学消化器美術館(BSIM) 山田健二

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BEPPU ART AWARD 2011 グランプリ受賞展

別府地熱学消化器美術館(BSIM) 山田健二

 

別府の町に縦横無尽に張り巡らされる地下空間が、地熱と作品が出会う美術館に生まれ変わる。

開封と封印を繰り返すこの空間を、独自の視点で巡る映像の旅。

 

日時:11月5日(土)~11月30日(水)12:00~19:00(最終入場18:30)

会場:platform02(別府市元町6-21)

定休日:火曜日

入場料:無料


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鶴見山を頂に鍋山や向平山に囲まれた火山性扇状地が入り江を包むよう に広がる別府の町には、市内を縦横無尽に張り巡らされる地下空間が存 在する。戦後から1952年まで続いた米軍進駐時代の遺産であるその地下 空間は、米軍将校の避難経路やボイラー、水道のインフラとしても活用さ れた経緯があったとされている。およそ60年もの間、別府の発展と地上を 往来する人々の音を地下に響かせ続けてきたこの膨大な空間を、私は別府 の地熱と作品が出会う美術館として生まれ変わらせることを発想した。探 索や作品設置、館内の記録撮影の度に開封と封印を繰り返すこの空間を、 独自の視点で巡る映像の旅がこの冬platform02で公開される。

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グランプリ授賞式

日時:11月6日(日) 14:00~16:00

会場:platform01(別府市元町8-3)

入場料:無料

※授賞式では、本展の開催を記念して山田健二氏によるトークも行います。


山田健二/YAMADA Kenji


1983年東京生まれ、東京藝術大学、先端芸術表現科卒業。新潟県青海町育ち、多くの故郷をもつ彼は、故郷を巡りその場所への関わりの中で彼の制作を開始した。常に自宅の無い土地で行われてきた彼の制作活動は、祭祀や組織の準備に棲むことや、そこに潜在する作為や動機を編集することで作品制作を展開している。地形や気象、民俗知をテーマにしたインスタレーション、建造物、写真などの表現で知られる。東京を拠点に活動。

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審査員のコメント

山田氏のプランは、別府の地下に眠る地下道という存在を、都市伝説の領域から現実の領域に引きずり出し、われわれの想像力を圧倒的なまでに刺激した点が評価された。

審査委員長 芹沢高志〈 P3 art and environment エグゼクティブ・ディレクター〉


別府の歴史的・地勢的特殊性と身体、想像力が出会 うことで、物語の始まりを予感させるスケールの大きな作品となっている。優れたシステムをもった本作品が、数多くのアポリアに挑戦し、成長することを期待する。

菅 章〈大分市美術館 館長〉


探検は都市の内部でも可能なことを、この提案を通して再認識した。むしろ、都市内部であるからこそ、 探検の記録は衝撃的なものになる。日常とパラレルに存在する、別の世界が立ち上がってくることを期待したい。

曽我部 昌史〈建築家、神奈川大学教授、みかんぐみ共同主宰〉


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BEPPU ART AWARDは、40歳未満のアー ティストを対象としたアートアワードです。本年度は「既存の芸術領域を拡張する独創的で挑戦的な作品」をテーマに作品プランを公募し、書類審査と公開プレゼンテーションを経て、グランプリを山田健二氏に授与しました。




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