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『Dialogue in KUNISAKI』開催

BEPPU PROJECT | 2022.3.3

NPO法人 BEPPU PROJECTは、2022年3月27日に大分県国東市のアストくにさき アストホールにて、シンポジウム『Dialogue in KUNISAKI』を開催いたします。

このシンポジウムは、2014年の『国東半島芸術祭』から今年度にかけて国東市に作品を設置した5名のアーティストと、多様な対話者による連続の対談形式で開催します。

彼らが制作した作品は全て、国東市の歴史や景観などの特徴から構想されたものです。設置された場所と向き合うための入口とも言える、これらの作品の制作意図やアーティストの視点を知るとともに、目まぐるしく変化する現代社会や地域において、アートが何をもたらすのかについて考えます。

本シンポジウムは、国東半島カルチャーツーリズム推進事業 国東市実行委員会と連携し、アフターコロナを見据え、国東半島の本質的価値やアートを通して見出された新たな可能性を国際的に発信することを目的に開催します。

 

 

『Dialogue in KUNISAKI』概要
日時:2022年3月27日 (日) 10:30~17:45(途中入退場可)

場所:アストくにさき アストホール (〒873-0503 大分県国東市国東町鶴川160-2)

※同日、同時刻にオンライン配信を予定しております。ただし、【4】【5】については配信はございません。また、アーカイブ配信の予定はございません。

 
 

料金:無料 (要予約)

配信URL:https://www.youtube.com/user/BEPPUPROJECTmovie

定員:各回250名 (配信視聴は定員なし・予約不要)

主催:NPO法人 BEPPU PROJECT

連携:国東半島カルチャーツーリズム推進事業 国東市実行委員会

出演:アントニー・ゴームリー、川俣 正、レイチェル・ホワイトリード、島袋道浩、

   宮島達男 (登壇順)

対談: 南條史生 (キュレーター/エヌ・アンド・エー株式会社 代表取締役)、山口祥平 (大分県立        

          芸術文化短期大学准教授)、今福龍太 (文化人類学者)、河村 任 (国東市職員)、成仏桜会の

          方、山出淳也(NPO法人 BEPPU PROJECT 代表理事)

予約:お電話もしくは下記のフォームよりお申込みください。

   https://pro.form-mailer.jp/fms/314a0491248329

   電話:0977-22-3560 (NPO法人 BEPPU PROJECT)

 

<対談内容>

Dialogue 1 アントニー・ゴームリー×南條史生 [映像上映・日本語字幕付] 10:30~11:30

朝日の方角を向き千燈地区に設置された『ANOTHER TIME XX』。この場所を訪れたゴームリー氏は、国東半島の祈りの文化に深く感銘し「過去と未来が対話を始める」作品を作ることを決めました。鉄を素材として作られた人体像は、日々錆続け砂へと戻り数百年かけて山に還ります。その過程こそが作品の本質とも言えるのではないでしょうか。人の一生を超える悠久の時に思いを馳せ、国東半島や世界の未来について考えます。

 

Dialogue 2 川俣 正×山口祥平 [映像上映] 11:40~12:40

日本人で初めてエルサレム入りを果たしたペトロ・カスイ岐部神父は、半島内の移動さえ困難だった16世紀末、岐部地区に生まれました。殉教した神父の記念聖堂が建つ丘に、2014年、通路のような構造を持つ作品『説教壇』が設置されました。作者の川俣氏は、「人々が集う場」へと成長することを願い構想したと言います。現在、この場所は結婚式が催されるなど市民に活用されるようになりました。誰にとっても開かれた場とは何か、今改めて問い直します。

Dialogue 3 レイチェル・ホワイトリード×南條史生 [映像上映・日本語字幕付]14:15~15:15

国東市の中心部・鶴川地区に、2022年3月、レイチェル・ホワイトリード氏による『HOUSE』が完成します。この作品は、特殊な方法で建物内の一部をコンクリートで型取り立体化したもの。言わば、空気や気配を彫刻化した作品とも言えるでしょう。型取りされた場所は、玄関と居間、そして神仏習合の発祥地・国東半島を象徴する神棚と仏棚が併設する座敷です。忘れられた存在に永遠を与えようとするこの作品は、あなたに何を語りかけるのでしょうか。

 

Dialogue 4 島袋道浩×今福龍太 15:30~16:30

吟遊詩人のように世界を旅する島袋氏は、何気ない行為や身の回りにあるものを用いた作風で知られています。初めて訪れた際にまず気になったのは、来浦の突堤にポツンと立つ、壊れた古い外灯でした。その存在自体を忘れられたかのようなこの外灯に、もう一度目覚めてもらいたいと考えました。旭日地区には人々に参加によって育つ場を用意しました。海に開かれた国東半島の人々は、これからもずっと、多くの旅人がこの地を訪れることを待っています。

 

Dialogue 5 宮島達男×河村 任、成仏地区の方々、山出淳也 16:45~17:45

成仏地区の遺跡に面した岩肌に、宮島氏の作品『Hundred Life Houses』は設置されています。これは、地域の方と日中韓の若者合計100名が参加したワークショップで生まれた作品です。各々の速度で数字を刻み、0の瞬間に暗転するカウンターが表現するのは、命とその輪廻。火砕流の影響で多くの岩場が形成されている国東半島。古来、人々はその岩肌に数多くの仏の姿を刻み込んできました。この作品もまた、現代の磨崖仏とも言えるのではないでしょうか。アートは地域に何をもたらすことができるのか、制作に携わった方々とともに考えます。

 

 

[略 歴] 

アントニー・ゴームリー

1950年ロンドン生まれ。彫刻家。身体と空間の関係について探求する作品で、世界的な評価を得ている。公共空間での主な作品に《エンジェル・オブ・ザ・ノース》 (イギリス・ゲーツヘッド)、《アナザー・プレイス》 (イギリス・クロスビービーチ) など。ヴェネツィア・ビエンナーレ (イタリア、1982、1986)、ドクメンタ8 (ドイツ) などの国際展への参加のほか、展覧会多数。1994年にターナー賞、1997年には大英帝国勲章 (OBE) を授与。2003年からは王立芸術院の会員、2007年からは大英博物館の理事を務める。

 

川俣 正

1953年生まれ。1977年より発表活動をはじめ、ヴェネツィア・ビエンナーレ (1982)、ドクメンタ (1987、1992) などの国際展に参加。1998年に東京芸術大学先端芸術表現科の設立に参画。2005年には横浜トリエンナーレの総合ディレクターとして大規模な国際展の企画を手がける。2006年以降、活動の拠点をフランス・パリに移し、パリ国立高等芸術学院にて教授職に就きながら、欧州を拠点に精力的な活動を展開している。

 

レイチェル・ホワイトリード 

1963年ロンドン生まれ。家具や建築物の内部空間を型取りする彫刻作品で知られる。近年は、ノルウェーのフィヨルドやアメリカのモハベ砂漠など、人里離れた場所での恒久設置プロジェクト《Shy Sculptures》シリーズを展開する。主な個展・国際展に、第47回ヴェネツィア・ビエンナーレ英国館 (1997)、“Embankment” テートモダン美術館 (ロンドン、2005) など多数。2017年に米国国務省による国際芸術勲章、エイダ・ルイーズ・ハクスタブル賞、2019年に大英帝国勲章 (DBE) を授与。

 

島袋道浩

1969年生まれ。1990年代初頭より世界中を旅し、滞在しながら、そこに生きる人々の生活や文化、新しいコミュニケーションのあり方に関する作品を制作。詩的でユーモアに溢れると同時に社会や人々を啓発する作風は世界的な評価を得ている。世界各地で個展を開催するほか、企画展・芸術祭に多数参加。代表的なものにヴェネツィア・ビエンナーレ (2003・2017)、サンパウロ・ビエンナーレ (2006) など。作品はパリのポンピドー・センターやモナコの新国立美術館、東京都現代美術館、金沢21世紀美術館などに収蔵されている。

 

宮島達男  

1986年、東京芸術大学大学院修了。1998年、ロンドン芸術大学名誉博士授与。ヴェネツィア・ビエンナーレ新人部門 (1988)、以来世界30カ国250か所以上で作品を発表する。代表作にメガ・デスなど。また「時の蘇生・柿の木プロジェクト」や「時の海- 東北」プロジェクトも推進。主な賞歴にジュネーブ大学コンペティション優勝(1997)、第5回日本現代芸術振興賞受賞 (1998)、第71回芸術選奨 文部科学大臣賞受賞 (2021)。東北芸術工科大学副学長 (2006-2016)、京都造形芸術大学副学長 (2012-2016)。

 

南條史生(キュレーター/エヌ・アンド・エー株式会社 代表取締役)

国際交流基金 (1978-1986)、ICAナゴヤディレクター (1986-90) を経て、エヌ・アンド・エー株式会社代表(1990-2002、2014-)、森美術館副館長 (2002)、同館館長 (2006-2019)、同館特別顧問 (2020-)。国際展のアートディレクションに、ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館 (1997)、台北ビエンナーレ (1998)、横浜トリエンナーレ2001、シンガポール・ビエンナーレ (2006・2008)など。

 

今福龍太 (文化人類学者)

ラテンアメリカ各地でクレオール文化を研究。奄美・沖縄・台湾の群島を結ぶ遊動型の野外学舎『奄美自由大学』主宰。サンパウロ・カトリック大学でも集中セミナーを持つ。著書に『ミニマ・グラシア』『薄墨色の文法』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(讀売文学賞)、『宮沢賢治 デクノボーの叡知』(宮沢賢治賞・角川財団学芸賞) ほか多数。最新刊に『原写真論』(赤々舎) など。

 

山口祥平 (大分県立芸術文化短期大学 准教授) 

千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程単位取得退学。福岡市出身。東京芸術大学先端藝術表現科非常勤講師、首都大学東京システムデザイン学部助教を経て、現職に至る。研究活動の傍ら、アートプロジェクトの企画運営にも携わる。大地の芸術祭2015 十日町中心市街地アートプロジェクト・ディレクター。

 

河村 任

国東市 総務課 防災係 主幹兼係長。2014年に開催された国東半島芸術祭では、実行委員会事務局職員として、恒久設置作品の会場交渉や地域との連携調整などをはじめ、国東市で展開されたすべての作品制作に携わる。

 

成仏桜会の方

国東市成仏地区の地域おこしグループ「成仏桜会」。国東半島芸術祭以降、成仏公民館にピザ窯を設置して地域資源とともに食の楽しみを提供するなど、作品鑑賞に訪れる人たちへの新たなおもてなしを考えながら作品を守る。

 

山出淳也 (NPO法人 BEPPU PROJECT代表理事/アーティスト) 

文化庁在外研修員としてパリに滞在 (2002~04)。アーティストとして国際的に活躍した後、2004年に帰国。2005年にBEPPU PROJECTを立ちあげ現在にいたる。

 

 

▼新型コロナウイルス感染症に関して 

新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで実施いたします。みなさまのご理解・ご協力をお願いいたします。

・以下に該当するお客様のご来場はお断りいたしますので、あらかじめご了承ください。

>37.5°C以上の熱がある場合

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>過去 2 週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域への訪問ならびに当該在住者との濃厚接触がある場合

・マスクをご持参のうえ、会場内では必ず着用してください。

・その他、国や自治体の指針や発表に基づき対策をおこないます。会場ではサインや係員の指示に従ってください。

掲載情報は予告なく変更になる可能性がございます。詳細および最新情報はWebサイト(http://www.beppuproject.com)をご覧ください。

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