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新プロジェクト [Alternative-State] 第1弾の作品を今秋公開!

BEPPU PROJECT | 2022.9.7

 

混浴温泉世界実行委員会 (事務局:BEPPU PROJECT) は、現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』(2009~2015) や『in BEPPU』(2016~2021) などの芸術文化振興事業に大分県別府市を中心に取り組んできました。

これまでに6回開催した『in BEPPU』は、2021年度の『廣川玉枝 in BEPPU』を最後にいったん休止いたします。そして、本年度の10月より、それに続く新たなプロジェクトがスタートします。

 

新プロジェクトの名称は『Alternative-State』(読み:オルタナティブ・ステート)。「世界を異なる形で再生させる旅の入り口」をコンセプトに、将来が期待される若手から国際的な巨匠まで、半年ごとに1組のアーティストを招聘し、4年間で8つの作品を制作する予定です。それらの作品を、市内の特徴的な場所を舞台として長期間展示することを通して、異なる場面がそれぞれに関係しながら、ある大きな物語が表現されていきます。

このプロジェクトによって、大分県別府市がいつ訪れても町とアートを楽しめる場所としてさらに魅力が高まることを目指して、実施いたします。なおこの事業は、きたる別府市政100周年に向けた記念事業としても位置付けられています。

 

記念すべき1作品目は、これまでに全世界で開催した個展は100を超える国際的なアーティスト、サルキスによる新作です。サルキスと別府との繋がりは、2009年に開催した別府現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』に参加したことに始まります。サルキスは、別府の歴史や文化を感じさせる2つの場所で詩的で美しい作品を発表し、さらに“別府のエンジェル(※)” とともにワークショップ『水のなかの水彩画アトリエ』を開催しました。

今回の新作では、虹色に光り輝く「天使」が別府市中心市街地の夜空に浮かびあがります。

本作の公開にあわせて、別府市民とサルキスとの13年間にわたる繋がりの象徴ともいえる『水のなかの水彩画アトリエ』も実施します。

 

(※) サルキスは、同ワークショップを運営するボランティアスタッフを、敬意を込めて “別府のエンジェル” と呼称しています。 

 

 


 

【開催概要】

事業名称:[Alternative-State #8] Les Anges de Beppu

アーティスト:サルキス

 

設置場所:AMANEK Inn Beppu (アマネクイン別府) 屋上看板

公開日時:2022年10月7日(金) 18:30~

鑑賞時間:夜間点灯

料  金:無料

Webサイト:www.alternative-state.com ※10月7日(金)公開予定

 

主  催:混浴温泉世界実行委員会

総合プロデューサー:山出淳也 (Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)

『ベップ・アート・マンス 2022』参加プログラム

 

※[Alternative-State] 第2弾は、2023年2月に実施予定です

 


 

 

【作品について】

タイトル:Les Anges de Beppu / 別府の天使

虹色の有機的な光の線によって象られた天使の両翼が、JR別府駅からほど近いホテル『AMANEK Inn Beppu』の屋上看板に設置されます。夜間のみ姿を現すその作品は、8秒ごとにやわらかに明滅を繰り返しますが、これはアーティスト自身の呼吸のリズムをもとにした間隔です。命を吹き込まれたかのようにさえ見えるこの天使は、今後長い間、この地に住む者や訪れる者、全ての人を祝福する存在となるでしょう。

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

サルキスによるプランドローイング                夜間の設置場所周辺風景

 

 

【アーティストについて】

 

 Photo: Thierry Lefébure

 

サルキス / SARKIS

1938年イスタンブール (トルコ) 生まれ、1964年よりパリ (フランス) 在住。

のちに20世紀美術のあり方を決定づけたと言われる伝説的な展覧会『態度が形になるとき』(1969年、クンストハレ・べルン) や、国際的な美術展であるドクメンタ6、ドクメンタ7 (1977年/82年、ともにカッセル、ドイツ) 、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ (2015年、ヴェネチア、イタリア/アルメニア館代表として金獅子賞を受賞) などへの参加をはじめ、世界各国で多くの展覧会に参加。開催された個展は100回を超える巨匠です。

 

※詳細は末尾の参考資料『サルキス 経歴』をご参照ください

 

                                        

[アーティスト・コメント]

 

別府のみなさんへ

 

2009年からずっと、私は別府と繋がっています。なぜなら、“別府のエンジェル” たちが私とコンタクトを取り続けてくれているからです。彼らは毎年、年末に私と妻に、贈り物でいっぱいになった大きな荷物を送ってくれました。美しい手拭いやいろんな種類のお茶、手づくりの木製のオブジェ。それらとともに、1人ひとりからのメッセージも添えられています。それはまるで家族に向けられたものであるかのように、親愛と情緒にあふれた愛おしい言葉で綴られていました。私たちもそれに応えるように、彼らにお返しの贈り物を送り続けています。

この友情は13年間続いています。そして、これからもずっと、とても長く続いていくと信じています。数ヶ月前のある日、ジュンヤから別府のために “天使” をテーマに作品を作ってくれないか、と依頼がありました。私はとても感激し、喜んで承諾しました。“天使” は、夜の訪れとともに私たちの前に姿を現します。虹色に輝く翼をはばたかせ、別府の全ての人々のために、風を送り続けるでしょう。

私はこのプロジェクトに携わることを誇りに思います。「これからは私も別府市民の1人なんだ」と感じるほどにです。ジュンヤと彼の素晴らしい仲間たち、そして13年間ずっと繋がってくれていた “別府のエンジェル” たち、このプロジェクトに協力してくださる全ての方々に、心を込めてお礼を伝えます。

みなさん、ありがとう。 

サルキス 

 

 

[過去作品]

Photo: Takashi Kubo ©︎Beppu Contemporary Art Festival 2009 Committee 

 

Photo: Takashi Kubo ©︎Beppu Contemporary Art Festival 2009 Committee 

 

Point de rencontre : le rêve, Sélestat, 1993 Photo: SARKIS  ©Adagp, Paris, 2022

 

At the Other End of the Rainbow, Bucarest, 2014 Photo: SARKIS ©Adagp, Paris, 2022

 

Chambre sourde, Plaine-et-Vallées, 1987 Photo: SARKIS ©Adagp, Paris, 2022

 

Les Vitraux mobiles de Sarkis, Paris, 2019 Photo: SARKIS  ©Adagp, Paris, 2022

 

 

 

【関連イベント】

 

■点灯式 

『Les Anges de Beppu/別府の天使』の完成を記念して点灯式をおこないます。

作品がよく見える海門寺公園から、天使に命が吹き込まれる瞬間を一緒に鑑賞しましょう。

予約は不要ですので、お気軽にご参加ください。

 

日 時:2022年10月7日(金) 18:30~19:00  

場 所:海門寺公園 (大分県別府市北浜2丁目3-10)

参列者:西田陽一 (混浴温泉世界実行委員会 実行委員長/別府市旅館ホテル組合連合会 会長)

    松﨑智一 (別府市副市長)

    丸山大貴 (アマネク別府ゆらり/アマネクイン別府 支配人)

    山出淳也 (混浴温泉世界実行委員会 総合プロデューサー/Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役) 

参加費:無料

 

 

■オンライン配信

招聘アーティストのサルキスと総合プロデューサーの山出淳也による対談形式のトークをオンラインで公開します。

公開日:2022年10月7日(金) (予定)

登壇者:サルキス (招聘アーティスト)、山出淳也 (混浴温泉世界実行委員会 総合プロデューサー/Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)

※配信URLなどの詳細は、後日WebサイトやSNSで公開いたします 

 

 

■ワークショップ『水のなかの水彩画アトリエ』 

『水のなかの水彩画アトリエ』は、別府現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』(2009) でも実施した、サルキスの手ほどきを受けた「エンジェル」たちが運営するワークショップです。絵の具のついた筆を、温泉水を張った白い器に静かに入れると、赤、青、黄の3色の絵の具がそれぞれ違う速さで溶け出し、器の底に降下していきます。鮮やかな絵の具がまるで水の中を旅しているような幻想的な現象が楽しめます。

別府市民とアーティストとの今日まで続く繋がりの象徴とも言えるこのワークショップを、新作の公開にあわせて開催します。

 

①日時:2022年10月7日(金) 13:00~  

 場所:海門寺公園 (大分県別府市北浜2丁目3-10)

②日時:2022年10月9日(日) 10:00~

 場所:松原公園 (大分県別府市松原町7-16)

③日時:2022年10月9日(日) 13:00~

 場所:松原公園 (大分県別府市松原町7-16)

 

※②③は『まつばらマルシェ』内のプログラムとして開催いたします

 『まつばらマルシェ』に関する詳細はこちら

 

①~③共通

定 員:各回10人 ※要予約、先着順。空きがあれば当日参加も可能です

対 象:子どもから大人まで体験できます ※幼児は保護者の同伴が必要です

参加費:無料

予約方法:予約フォームまたは電話でお申し込みください。

     予約フォームはこちら (9月22日(木) 17:00よりアクセスできます)

     TEL:0977-22-3560 (混浴温泉世界実行委員会 事務局)

 

※所要時間は約2時間です

※アーティスト本人はワークショップに同席しません

   

 

過去のワークショップ開催風景 (2009)










左|Photo: Takashi Kubo ©︎Beppu Contemporary Art Festival 2009 Committee 

中央、右|Photo: Sachiyo Ando ©︎Beppu Contemporary Art Festival 2009 Committee 

 

 

 

【同時開催】

 

■ベップ・アート・マンス 2022          

今年で13回目を迎える市民文化祭。文化・芸術に関わるさまざまなプログラムが別府の町を彩ります。

 別府市内の会場だけでなくオンライン上でも楽しめるプログラムを募集し、107個人/団体・125プログラムの参加が決定いたしました。

 

会期:2022年10月8日(土)~11月27日(日) 

会場:別府市内各所・オンライン

Web:www.beppuartmonth.com

 

 

■マルシェイベント・クリエイターズマーケット『まつばらマルシェ』

大分県を拠点に、「大分県の食文化を担う」「SDGsや健康寿命などの観点を持つ」「商品や素材への深い知識を持つ」などのこだわりや特色を持つ生産者や飲食店を紹介することで大分県内の豊かな食文化を広く紹介するマルシェイベントと、アーティストや竹工芸家などのクリエイターによるクリエイターズマーケットを初開催します。

コンセプトは「ふれる、ひろがる。明日につながる」。

その土地ならではのこだわりや特色を持つ食とアートを通して、その背景に広がる大分の豊かな土壌、風 土、作り手の想いやこだわり、それが培われてきたストーリーにふれ、大分県の文化を再発見すると同時に、出展者や来場者が交流し学び合うための場となることを目指します。

 

会期:2022年10月8日(土)~10日(月・祝)、11月3日(木・祝)~6日(日) 

時間:9:00~15:00

会場:松原公園 (大分県別府市松原町7-16)

Web:www.beppuproject.com

 

 

 

【参考資料】

 

[サルキス 経歴]

 

1938年、トルコのイスタンブールに生まれたサルキスは、1964年からパリに在住し、制作活動をおこなっている。

 

フランス語、絵画、インテリアデザインを学んだのち、1964年にパリに移住。1967年、パリ・ビエンナーレ絵画賞を受賞。同年、サルキスが現代において最重要だと位置付けるドイツ人アーティストであるヨーゼフ・ボイスへのオマージュを込めた『Connaissez-vous Joseph Beuys ?』をサロン・ド・メにて展示。1969年には、美術評論家ハラルド・ゼーマンに招かれ、クンストハレ・ベルンで開催された歴史に名を残す展覧会『姿勢が形になるとき』に参加。また、知識の伝達を重視する彼は、1980年から1990年までストラスブール装飾美術学校の美術科の責任者を務め、1988年から1995年までポントゥス・フルテンが設立した造形芸術高等研究所 (IHEAP) でセミナーディレクターを務めた。

 

彼の作品はこれまでにポンピドゥー・センター (フランス)、グッゲンハイム美術館 (アメリカ)、イスタンブール現代美術館 (トルコ)、パリ市立近代美術館 (フランス)、ドイツ連邦共和国美術展示館 (ドイツ)、ルーヴル美術館 (フランス)、ボーデ博物館 (ドイツ)、クンストハレ・ベルン (スイス)、デュッセルドルフ美術館 (ドイツ) などの国際的に権威のある施設で展示された。また、ドクメンタ6・7 (ドイツ) や、ヴェネチア (イタリア)、シドニー (オーストラリア)、上海 (中国)、サンパウロ (ブラジル)、モスクワ (ロシア)、イスタンブール (トルコ) で開催されたビエンナーレなど、主要な芸術祭でも作品が紹介された。2015年の第56回ヴェネチア・ビエンナーレでは、アルメニア館で開催された展覧会にトルコ代表として参加し、金獅子賞を受賞した。

 

フランスで開催された主な個展に、2019年ヴィジタシオン教会 (トノン・レ・バン)、2018年フェカン漁業美術館とジャコバン修道院 (トゥールーズ)、2016年プティ・パレ (パリ)、2015年~2014年ヴュルテンベルク公爵の城博物館 (モンベリアール)、2012年アンジェ城、2011年ショーモン=シュル=ロワール城、2010年・1993年・1979年ポンピドゥー・センター (パリ)、2007年ブールデル美術館、ルーヴル美術館、ラ・メゾン・ルージュ (いずれもパリ)、2003年ピカソ美術館 (パリ)、2002年リヨン現代美術館、セレ近代美術館、エコール・デ・ボザール (パリ)、2000年・1976年ボルドー現代美術館、1998年・1988年ストラスブール近現代美術館、1997年ナント美術館、1991年国立現代美術センター・グルノーブル、1986年国立装飾美術学校 (リモージュ)、1985年ヴィルアルバンヌ新美術館、1984年パリ市立近代美術館、1974年サン=テティエンヌ芸術・産業博物館 (ロワール)、1973年ガリエラ美術館 (パリ)、1970年パリ市立近代美術館 (クリスチャン・ボルタンスキーと共同開催) ほか多数。

 

2010年にポンピドゥー・センターで開催された展覧会『Passages』では、カジミール・マレーヴィチの作品、アンドレ・ブルトンのスタジオの壁、そしてサルキスの敬愛する人物の1人であるヨーゼフ・ボイスの作品『Plight』と対話するように作品を展示し、映画監督のアンドレイ・タルコフスキーとともに、コンスタンティン・ブランクーシのスタジオを再訪した。

 

これらの作品は、さまざまな文明の美術品や民族詩学的なオブジェなどのファウンド・オブジェクト (ある目的のもとに価値を見出されたもの) で構成されている。2011年、ジュネーヴ近現代美術館 (スイス) で『ホテル・サルキス』と題した大規模な回顧展が開催された。4フロアにおよぶこの展覧会は、1971年から2011年までの作品200点が集まったアーティストの幅広い活動を概観できるものであったとともに、他のクリエイターに多大な影響を与えた 。2012年にはロッテルダム (オランダ) のボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館の招待を受け、広さ5000平米のサブマリンワーフで『Ballads』を展示。同年、ショーモン=シュル=ロワール城 (中部地域の依頼による) やパレ・ド・トーキョー (フランス) の『La Triennale, Intense Proximité』でも紹介された。2013年には、第55回ヴェネチア・ビエンナーレにあわせてプラダ財団にて再現された『態度が形になるとき ベルン1969/ヴェネチア2013』に参加した。また、アンジェ城で『Passages Croisés en or』を発表したほか、タスマニアのMONA (ミュージアム・オブ・オールド・アンド・ニュー・アート) に招待され『Frise de Guerre』を展示。また、欧州文化首都を契機としたプロヴァンス地方マルセイユでの『Ici, Ailleurs』や、イスタンブール現代美術館での『Modernity? Perspectives from France and Turkey』にも参加した。2014年、アムステルダム (オランダ) のハイス・マルセイユ写真美術館で展示。ブカレスト (ルーマニア) の国際現代アートセンター (CIAC)、国立現代美術館、国立農民博物館で作品が紹介されると同時に、ヴュルテンベルク公爵の城博物館では個展が開催された。2015年、ヴェネチア・ビエンナーレにトルコ代表として参加した際、アルメニア館の『Armenity』に参加し、金獅子賞を受賞した。ブリュッセル (ベルギー) のボゴシアン財団での個展や、ローマのイタリア国立21世紀美術館 (MAXXI) でも展示をおこなった。2016年には、グラン・パレ (フランス)、シンガポール国立博物館、トゥルコワン (フランス) のウジェーヌ・ルロワ美術館、バルセロナ (スペイン) のカイシャ・フォーラムで作品が紹介され、2017年にはワルシャワ (ポーランド) のザヘンタ国立美術館で個展を開催した。2018年夏には、フェカン漁業美術館のリニューアルオープンに招聘された。2019年には、ヴィジタシオン教会現代アートスペースで個展を開催した。

 

サルキスの作品は、フランス国外ではボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館、ジュネーヴ近現代美術館、セラルヴェス現代美術館 (ポルトガル) 、イスタンブール現代美術館、カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター (ZKM、ドイツ) などに所蔵されている。フランス国内では、ポンピドゥー・センター、パリ市立近代美術館、ヴュルテンベルク公爵の城博物館、サン=テティエンヌ近現代美術館、ストラスブール市立歴史博物館、ボルドー現代美術館、リヨン現代美術館、ヴァル・ド・マルヌ現代美術館、ナント美術館、リール・メトロポール現代美術館 (LAM)、ショーモン=シュル=ロワール城、IACなどの国際的に有名な美術館に所蔵されているほか、ロワール、ポワトゥー=シャラント、ブルターニュ、アルザス、オーヴェルニュ、ロレーヌ、アキテーヌ、フランシュ=コンテ、ラングドック=ルシヨン、ノール=パ=ド=カレー、イル=ド=フランスの現代美術地域基金 (FRAC)、CNAP、セーヌ=サン=ドニ県の部門別コレクションなど、多数所蔵されている。

 

2011年からは、パリとブリュッセルのギャラリー『Galerie Nathalie Obadia』の代表を務めている。

 

 



 

 

 

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