ラニ・マエストロは、制作のためにplatform05に滞在し、この場で日本の伝統的な古民家がもつ独特の静けさや穏やかさに触れ、日本家屋に用いられる 材料で作品を制作することを着想しました。そこで、platform05の長屋を建てた職人に作品の一部となる木製フレームの制作を依頼し、ドローイング には障子紙を使用しました。彼女はplatform05に滞在した感想を「建物がまるで人間のように感じられ、なにかの体内にいるような気がした」と語っ ていました。この場所で生まれたドローイングには、彼女の育ての母がしゃべっていたというタガログ語で詩的な言葉が綴られ、ろうそくの煤で彼女の感情の揺らめきが描かれています。
※本作品は、株式会社ひたのきが所有し、NPO法人BEPPU PROJECTが委託を受け管理運営を行っています。