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[ALTERNATIVE-STATE #3] 植物元気炉

業概要

第4弾に招聘したのは、『ALTERNATIVE-STATE』初の日本人アーティストで、2022年に『ドクメンタ15』に招聘されたことで近年いっそう国内外の注目を集める栗林 隆。代表作の1つである『元気炉』から派生した植物園型の作品『植物元気炉』を制作しました。内部に植える植物を市民から集めることからプロジェクトが始まり、完成後も地域とともに成長し変化し続ける本作は、パブリックアートのあり方を再考させるような広がりを持つ作品といえます。

『植物元気炉』
湯けむり湧き立つ鉄輪の一角に現れた、植物園型の作品。ヒノキとガラスで作られ、原子炉の形を模した植物園の内部には、地域や全国の方々から寄せられた植物が植えられています。本作は2020年以降、アーティストが国内外で発表してきた体験型インスタレーション『元気炉』から派生しました。鉄輪は、さまざまな人を迎え入れ、自然の恵みによって心身ともに癒してきました。『植物元気炉』も、この場所を訪れる人々の心やポジティブなエネルギーを受け入れ、それを交流や物語を生むエネルギーとして還元しながら、いきいきと成長し続けます。

栗林 隆/Kuribayashi Takashi
1968年、長崎県出身。東西統合後間もない1993年よりドイツに滞在し、その頃から「境界」をテーマに、ドローイング、インスタレーション、映像など多様なメディアを用いた作品を発表。現在は日本とインドネシアを往復しながら国際的に活動し、さまざまな展覧会に招聘されています。
2022年にドイツのカッセルで開催された『ドクメンタ15』(Cinema Caravan and Takashi Kuribayashi として参加) では、作品『out of the mosquito net (蚊帳の外)』を拠点に会期中にさまざまなイベントをおこないました。その際に発表した『元気炉四号基』が評価され、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。
https://www.takashikuribayashi.com

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別府市制100周年記念事業

プロジェクト名[ALTERNATIVE-STATE #3] 植物元気炉
アーティスト栗林 隆/Kuribayashi Takashi
作品名植物元気炉/Botanic GENKI-RO
設置場所大谷公園
公開日2024年3月
料金無料
Webサイトhttps://alternative-state.com/ex3
主催混浴温泉世界実行委員会
ディレクター山出淳也 (Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)
クリエイティブ・ ディレクションカラマリ・インク
スチール/映像山中 慎太郎 (Qsyum!)
制作クレジット企画/制作:NPO法人 BEPPU PROJECT
制作スタッフ:武藤崇生、為壮真吾、西山直樹、アルディカ・イ・ゲデ・マハ、笠井晴子、原口英興、武藤 有
施工:梅田園 (梅田 裕) 、中田造園 (中田義雄)、ダイマル (森 芳大、太田僚太、柿崎 巧)
施工協力:有限会社 エクゾティックプランツ (尾崎 忠)
協力 (植物提供):安部末吉、大分みらい信用金庫 鉄輪支店、賀来 恵美子、国東クリーブガーデン、Spontane (ありのまま)、ジジ、谷本哲夫、トビイ ルツ、南光物産 株式会社、のりママ、原 千砂子、ひろみや 美保、堀切春帆・綾、宮崎ヨシエ、幸 輝江、吉本和美、Y. Kawakita
参加者数1,251名

[ALTERNATIVE-STATE]
大分県別府市がいつ訪れても町とアートを楽しめる場所としてさらに魅力が高まることを目指して『in BEPPU』の後継として開始した事業。「世界を異なる形で再生させる旅の入口」というコンセプトのもと、将来が期待される若手から国際的な巨匠まで、半年ごとに1組のアーティストを招聘して4年間で8つの作品を制作し、市内の特徴的な場所に長期間展示する。
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『ALTERNATIVE-STATE (オルタナティブ・ステート)』とは、別府を“別の都市”と意訳し、都市を場所としてだけではなく“想像上の空間やありさまをも含む状態”と仮定し英語化した言葉 (造語)。
“Alternative”を略したキーボードの“alt”キーを押すことで、通常状態のキーボードには割り当てられていない別の機能や文字を使うことができるように、設置されたアートが今そこにある風景や時間とは異なる世界・状態に誘う。
近い将来、8つのChapterからなる『ALTERNATIVE-STATE』が、この街に浮かびあがる。
それは、世界を異なる形で再生させる旅の入口。都市との関わり方の新たな提案。

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https://alternative-state.com