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KASHIMA 2011 BEPPU ARTIST IN RESIDENCE vol.3 宮田智加子 アーティストトークの報告
3月3日(土)「KASHIMA 2011 vol.3 宮田智加子『別府アンダーグラウンド』」の初日を迎え、アーティストトークを開催しました。
宮田さんは成安造形大学(滋賀県)卒業後、California College Art and Crafts Painting / Drawing major(カリフォルニア/アメリカ)にて、ペインティング&ドローイングを専攻。
作品のスタイルは、ドローイングから編んだ物を絵にはったり、キャンパスに縫い付けたり、壁にドローイングをしたりと変化して行きました。
「別府アンダーグラウンド」は、糸で人間の体毛を現しており、温泉に入ることで毛が抜け、外国人も、老若男女さまざまな人の毛が地下(アンダーグラウンド)に流れていくイメージから生まれました。
宮田さんははじめから具体的な造形を作ることを目標にして制作するよりは、縫う切るなどのプロセスを通して形を作っていくそうです。
刺繍はとても時間のかかる作業のため、KASHIMAのレジデンスが決まってからすぐに別府で展示するための制作にとりかかり、今回の展示作品は約8ヶ月かけて作られています。
今回のレジデンスでは、1月9日から別府に滞在しており、2ヶ月間制作に集中できたことを「幸せ」だったとおっしゃっていました。宮田さんにとって初めてのレジデンスは、公開制作することで緊張感を持ちながら作品制作に取り組むことができたということです。
最後に、「縫う」という行為について、宮田さんは幼少期から「縫う」「編む」という行為が好きで編んではほどき、ほどいては編み、を繰り返していたそうです。というのも、一本の糸から面が生まれ、それは「私でも作れるもの」であり、先人の知恵はすごいなぁ!と感動したそうです。
「別府アンダーグラウンド」では、宮田さんの「縫う」作業から生まれた作品が4点展示されています。
一針一針思いのこもった作品です。
ぜひ近くでご覧になっていただきたいと思います。
坂本倫子
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