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WEEKEND WORKSHOP vol.2 渡辺美帆子「演劇ワークショップー別府の町の人物図鑑ー」

アート学部「WEEKEND WORKSHOP」第2回を行いました!
第2回の講師は演出家の渡辺美帆子さんです。
渡辺さんは、今年の4月に、東京から別府の「清島アパート」にお引っ越しされました。
毎週金曜日には清島アパートで、「金曜清島劇場」略して「きんきよ劇場」を開催しています。(注・最近は日曜日に開催することもあります)
「きんきよ劇場」では、遊ぶことから演じてみることをはじめる<夢の子ども>ワークショップや、チェーホフの「桜の園」と、実在する劇団の話をおりまぜて語る「痕跡のおはなし」など、毎回さまざまな演劇が行われています。
「清島アパート」の小さな一室から生まれる、なにかの芽のような試みには、いつも演劇のもつ可能性について考えさせられます。
ワークショップでは、まず、知らない人同士で他己紹介をしました。
お互いのことを知らないので、紹介といっても、すべては想像によるものです。
みんなで輪になって隣の人を紹介していきました。
WW610-8
「この人は佐賀県からきた紙すき職人の娘です。父親は娘をお嬢様に育てたかったけれども、娘は反発して、高校時代男の人と駆け落ちし、別府に流れ着きました。今は竹細工を学んでいます」

「この人は行きつけのブティックの店員です。コスメにも詳しくって、いつも教えてもらっています。ボーイフレンドはフランス人。愛読書は太宰治だそうです」

みんな、驚くほど、嘘がうまい!おもしろいストーリーがどんどん出てきます。
次には、隣の人が想像した紹介を受けて、自分の紹介をする、ということをやりました。

Aさん
(隣のBさんに向かって)「この人の名前は山崎さくらさんです。さいきん◯◯運輸に就職されました。◯◯運輸には、オツボネさんがいるけれども、たまたまオツボネさんが飼っている犬の名前と同じだったため、かわいがられました。」

Bさん
「私が◯◯運輸で働き出したのは理由があります。私には夢があるんです。それは、ペットショップを開くこと!実家では、犬、猫だけでなく、カメや猿や豚などいろいろな動物を飼っていました。」
(隣のCさんに向かって)「この人は私の彼のトムです。日本人だけど、トムと読んでいます。彼はペットショップの夢を応援してくれています」

Cさん
「トムです。ペットショップの夢はいいのですが、実は動物はあんまり得意じゃないんです。でもまぁ応援しています。お金がないので、別府に芸能事務所をつくって稼いで彼女を援助したいなとか思ってます」
(隣のDさんに向かって)「この人はマキ ヨウゾウさんです。うちの事務所にいいかなと思っている大分のTVキャスターで、たまにテレビにでます。『マッキーです!』の挨拶がウリ」

Dさん
「マッキーです!」「大分では人気なんですが、別府ではまぁまぁです、、。こっちでもがんばります。今は弁当屋でも働いています。弁当屋のバイトの一緒の人に『マッキーです!』と言って笑わせるのが密かな喜びです。」

以下続く、、!

WW610-8のサムネール画像
人のつくった物語を継いで自分の物語を加えていくのは、とっても楽しい遊びでした。
次は、platform01の外を通る人を観察して、その人についてこっそり物語をつくりました。
通った人になりきって、勝手に物語をつくります。

IMG_0002.JPG
WW610-2
みんな真剣に演じます。
演じている途中で、学校の先生をされている参加者の方が実際の生徒にばったり出会うハプニングも!
現実の世界と虚構の世界が入り交じるおもしろいハプニングでした。

そして、いよいよ駅前通りまで出て、人物観察をしました。
どうやら、タイトルにもある「別府の町の人物図鑑」とは、別府の町の人たちを図鑑のように、platform01に採集しようという試みだったようです。

WW610-3WW610-4platform01に帰り、駅前で観察した人たちを再現するパフォーマンスを行いました。
WW610-5
再現している人の隣に行って、また、想像の紹介をします。
WW610-6
紹介された内容を受けて、自己紹介をします。
WW610-7
最後のパフォーマンスは映像にもおさめて、みんなで鑑賞しました。
臨時の発表会にも関わらず、お客さんもきてくれて、嬉しいかぎり。

ワークショップ終了後、渡辺さんは「別府の町を再現するつもりのワークショップでしたが、架空の町が勝手にできあがっていたところがおもしろかった!」とおっしゃっていました。
このまま演劇作品をつくっていったら、おもしろいものができそうだなと思いました。
初めて出会ったひとや、目の前の風景を素材にして、想像力をあれこれ巡らす時間はとても楽しいものでした。

最後に、参加者の方のアンケートをご紹介します。

「ものの見方の違いが体験できました。日頃は思っていても発表する場がないので、おもしろいことを思いついても、忘れてしまいますが、今日はひねり出したものがたまたまおもしろかったり、あったかい話になったりしてよかった」

「楽しかったです。参加者だけでなく、全くの他人を取り込んで世界を創るのがおもしろい」

「想像をふくらますことの楽しさと日常生活でいつの間にか制限してしまって自由な発想ができなくなっている自分を感じることができました。たまにはいつも使わない脳の部分を使うことは大切ですね」


WEEKEND WORKSHOP vol.2「演劇ワークショップー別府の町の人物図鑑ー」
日時:2012年6月10日(日) 13:00~15:30
会場:platform01(別府市元町8-3)
講師:渡辺美帆子
料金:500円
来場者:6名


次回のWEEKEND WORKSHOPはの講師は現代アーティストの眞島竜男さん。
近・現代の偉大なアーティストたちの仕事を知り、別府ならではのモチーフを用いて表現するワークショップです。
美術の歴史を言葉ではなく、体験で学ぶことができる内容です。
詳しくはコチラ

WEEKEND WORKSHOP vol.3「MoMA in Beppu 〜別府近代美術館へようこそ〜」
日時:7月15日(日) 13:00〜15:30
会場:platform01(別府市元町8-3)
講師:眞島竜男
定員:10名
料金:500円
予約:BEPPU PROJECT 担当:古原
         電話 0977-22-3560 / メール yoyaku@beppuproject.com


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